イライラ

家族が認知症になって介護をしなくてはいけない時、思い通りにならないことにイライラしてしまうことがあります。

そして、つい怒ってしまったり、怒鳴ったり、無視したり、場合によっては叩いてしまったり…。

こんな時に自分を責めてしまいさらに落ち込んでしまう。そして、精神的にどんどん追い詰められてしまうのです。

これはかなり危険な状態です。

介護する側の方が先に病気で倒れてしまいます。

このようなことにならないために、認知症介護でイライラしないためのコツをまとめてみました。

1、子供だと思って接する

家族が認知症になると、

「こんなこともできないのか」

「なぜ、言うことを聞いてくれないの」

「こっちの身にもなってみろ」

「早く食べちゃってよ」

「いつまで起きてるんだ」

「etc」

このように自分の思い通りの行動を親がしてくれないことで、イライラしてきます。

なぜイライラするかというと、

・自分の思い通りにならない

からです。

その裏には、「自分の思い通りに行動すべきだ」という欲求があります。そして、「大人なら、ちゃんと行動できる」という思い込みがあります。

ですが認知症は脳の働きが落ちてしまうので、いわば小さな子供のようになってしまうのです。

幼い子供は大人のようにきちんとした行動ができません。

ですが、小さな子供がきちんと行動できなくても、普通の大人なら怒ったり怒鳴ったりはしませんよね。

なぜなら、小さな子供がまともな行動をできないのは当たり前だと思っているからです。

「認知症になったら、小さな子供と同じだ」

このように考え方を変えることで、イライラする気持ちがやわらぎます。

2、ストレスを解消する時間を持つ

認知症の家族にイライラしてしまうのは、どんな時でしょうか?

それは、大きなストレスがある時です。

ストレスは積み重なっていきます。

ストレスは風船に入る空気のようなもので、ストレスが毎日ようにかかってくると次第に風船が膨らんで、いずれ大きくなってきます。そして、ある時に割れてしまい大爆発してしまうのです。

でも、途中で空気を抜けばストレスが大きくなることを防いで爆発は避けられます。

これと同じようにストレスが貯まっても定期的にストレスを解消することで、イライラな気持ちにならないように予防ができます。

ストレス解消に一番いいのは、好きなこと、夢中になれること、笑えることなどをすることです。つまり、幸せを感じるようなことをするんです。

具体的にいうと例えば、

・趣味を楽しむ
・おしゃべりをする
・介護仲間に愚痴を言う
・旅行に行く
・美味しいものを食べる
・スポーツをする
・ヨガや瞑想をする
・お笑い番組を見る
・ショッピングをする
・映画を見る
・カラオケで歌う
・etc

どんなことでもいいので自分が心から楽しめるようなことをする時間を定期的にとるようにします。

すると、イライラしにくくなります。

3、介護をする時間を減らす

介護をする家族と接する時間が増えれば増えるほど、ストレスが貯まります。

ですので、介護をする時間を減らす工夫をすることが、イライラを防ぐことにつながります。

具体的には、

・自分以外の家族にも介護を負担してもらう
・デイサービスを利用する
・有料のサービスを利用する
・etc

自分以外に介護をする人手がない場合は、お金を出して介護を肩代わりしてもらうのがよいです。

ただ、お金も人手もない時は困りますよね。

このような時には、友人や近所の人など周りの人に助けてもらうのも1つの方法です。

「人の助けは受けたくない」と思うかもしれませんが、切羽詰まった時には他人の手を借りるのは仕方がありません。

助けを求めた時に必ず助けてくれるとは限りませんが、それでも助けてくれる人がいればそれだけでも、心の救いになります。

4、介護をする労力を減らす

介護をするのは、重労働です。

いろいろ動き回らないといけません。ですので、この労働を軽くすれば、疲労が減りイライラすることも少なくなります。

労力を減らすためには、介護をしやすい環境を作ることが必要です。

例えば

・介護ベッドを使う
・介護食を利用する
・介護用のトイレを使う
・入浴介助グッズを使う
・手すりを取り付ける
・自動排泄処理装置を借りる
・etc

これら介護の負担を軽くするグッズは、保険を利用することで安く利用できる場合があります。

5、医者や介護専門家に相談をする

一般の人は、認知症の介護について詳しくありません。これが普通です。

ですから、介護の仕方を間違ってしまいかえって状況を悪くさせている可能性があります。

なので、困ったことがあったら医者や介護の専門家に相談をしてみるといいです。

介護で問題があっても、いい解決法が見つかればイライラしないで済みます。

できればいつでも気軽に相談をできる人が複数いることが望ましいです。

6、できないことは無理にやらない

家族が介護になると、頑張ってしまう人がいます。

そして、できないことでも無理にやろうとして失敗してしまいイライラします。

でも、誰にでもできないことがあります。それは、介護についても同じです。

介護のプロだってできないことがあるのですから、シロウトができないのは当たり前です。

100%の介護が理想ですが、もしそれができないなら無理にやらなくてもいいんです。

「理想の60%ぐらいできればいい」

このような気持ちで介護をすれば、できないことでイライラしなくなります。

自分の心の状態、体調などを見ながら、無理をせずに介護を続けることが大事です。

介護を休みたくなったら、休めばいいんです。

責任感があると、人に任せられないと思いがちですが無理して頑張ってもかえって介護ができなくなります。

できないことは恥ずかしいことではないし、仕方がないことです。自分を責める必要はありません。

むしろ、日頃から頑張っている自分を褒めてあげましょう。

7、健康的な生活スタイルを心がける

介護をしてストレスが貯まると生活が不規則になることがあります。

眠れなくなったり、食欲不振になったり、やる気が起きなくて動かずにいたり…。

すると、体調が悪くなり介護がますますつらくなりイライラしてしまいます。

このようにならないためにも、意識して健康的な生活をすることが大事です。

具体的には

・決まった時間に食事をしっかり食べる
・食後にはしっかり歯を磨く
・十分な睡眠時間をとる
・定期的に運動をする
・やりがいを持つ
・他人とのつながりを大事にする
・etc

心身が健康な状態だと、余裕を持ちながら介護ができるのでイライラするようなことがあっても、受け入れることができてイライラしないで済みます。

8、認知症の人の考えや気持ちを知る

認知症になると、普通では考えられないような言動や行動をします。

例えば、

・夜中に歩き回る
・大声で叫ぶ
・家族を泥棒扱いする
・家族のことがわからなくなる
・おしっこやうんちに触る
・幻覚が見えるようになる
・etc

その時、それが受け入れられないと不安や恐れを感じて、イライラしてしまい怒ったり怒鳴ったり叩いてしまったりしてしまいます。

こんな時、認知症の人が、どのように考えや気持ちで、そのような行動や言動をするのかがわかっていると、イライラすることが減ります。

例えば、大声を出してしまう時、

近所迷惑だと思って、イライラして怒ってしまうことがありますよね。

でも、大声を出したのはすごく不安になって声を出して誰かにそばに居てもらいたいというメッセージなのだと思えれば、イライラする気持ちは出てこなくなります。

認知症の人の考えや気持ちを理解することで、問題のある行動や言動であっても、「そういうことなんだ」と思えて受け入れることができるのです。

9、生きがいを持つ

人は生きる目的、つまり生きがいがあると輝いていられます。

家族の介護に明け暮れていると、

「なぜ、自分がこんな目に会わないといけないのか」

「なんのために生きているんだろう」

このようなことを考えてしまい、生きることがつらくなります。

でも、生きがいがあれば生きること自体に張り合いが出てきます。

生きがいはなんでもいいのですが、できれば

・他人に喜んでもらいながら、自分が幸せを感じること

がよいです。

なぜかというと、単に自分が楽しいだけよりも他人を巻き込んだ方がよりいっそう楽しくなるからです。

生きがいがあると、介護をしていてもイライラを感じにくくなります。

10、認知症や介護について学ぶ

認知症患者はますます増えてきて、介護をする人、される人は共に右肩上がりです。

これに伴って認知症や介護に関する情報が増えてきています。

例えば、

・介護のやり方や楽にする方法
・認知症の最新治療
・認知症の進行を遅らせる工夫
・介護保険で利用できるサービス
・介護で困った時の相談場所
・介護を便利にする新しいグッズや機械
・介護カフェの所在地
・etc

このような情報を学ぶことで、スムーズに介護ができたり、介護にかかる費用が軽減できたり、介護負担が軽くできます。

認知症や介護について詳しくなることで、何か問題があった時に適切な対応ができるので、イライラしなくなります。

まとめ

認知症介護でイライラしない10のコツは以下のようになります。

1、子供だと思って接する
2、ストレスを解消する時間を持つ
3、介護をする時間を減らす
4、介護をする労力を減らす
5、医者や介護専門家に相談をする
6、できないことは無理にやらない
7、健康的な生活スタイルを心がける
8、認知症の人の考えや気持ちを知る
9、生きがいを持つ
10、認知症や介護について学ぶ


これらをすべてを一度にやらなくてもできるところからやればOKです。

認知症の介護は長くなる場合もあります。

ですので、できるだけイライラしないようにすることが長く続けるためのポイントになります。