親が認知症になってしまった。だから、介護をしなくていけない。
突然、このような状況になってしまうこともあります。
そんな時に、どのようなことに注意をして介護をしていけばいいのでしょうか。
認知症の介護で注意すべき点をまとめてみました。
1、認知症を受け入れる
実はこれが一番最初にしないといけないことです。
親が認知症になった時、とたんに不安になってしまいどうしていいかわからなくなります。
ですが、不安なままだと介護などできません。
まずは、心を落ち着けて親が認知症になってしまった事実を受け入れないといけません。受け入れないと苦しくてつらい状況のままです。
最初から受け入れるのは難しいなら少しずつ受け入れていきましょう。
そのためには、
「認知症について知り、その情報を共有する」
ことが大事です。
そのためには、
・詳しい人に話しを聞く
・本やネットなどで調べる
・経験者に相談する
・友人や知人に話す
・家族で認知症について話し合う
・etc
などをするとよいです。
このようなことを続けると、次第に認知症についても詳しくなり、どう対応していけばいいかがわかってきて、認知症を受け入れる土台ができます。
2、認知症の人を尊重する
これって、当たり前なのですが認知症になった親を尊重することが大事です。
ですが、長期間世話をしているとイライラしたり、怒ってしまうことがあります。
これは、決して珍しいことではありません。
なぜなら、今まではちゃんとできていなことができなくなり、そのために自分が親の世話をずっとしないといけないからです。
だから、親を責めてしまったり時には暴力をふるってしまったりするんです。
ですが、あとでそれを後悔して自己嫌悪してしまいかえって苦しみを増してしまうのです。
しかし、親が認知症になってもそれは親の責任ではないし、誰の責任でもありません。
生きている限り人は、尊重されるべき存在です。
3、ひとりで介護を抱え込まない
親が認知症になると、子供は自分だけでもしくは自分の家族だけで介護をしようとします。
しかし、ひとりや家族だけで介護をすると、それが大きな負担となり介護がストレスとなり、介護が破綻してしまうことがあります。
ですので、介護をしないといけなくなった時には、自分(達)だけでなんとかしようとせずに、積極的に相談をしたり助けを求めることが大事です。
具体的には、役所に相談をしたり、介護施設に依頼したり、近所の人や友人などに話しを聞いてもらったりするといいです。
介護は、決してひとごとではありません。多くの人はこれを理解しています。だから、助けてくれる人もたくさんいます。
ですから、もし介護にストレスを感じるようなら、積極的に助けを求めるようにしましょう。
4、介護をしやすいように環境を整える
いざ介護を仕様としたときに、いろいろな問題が生じます。
例えば、
・家のトイレが狭い
・ベッドを置く場所がない
・介護をする人手が不足
・介護方法をよく知らない
・etc
このようなことをまとめると、
・お金に関わる問題
・人に関わる問題
・情報に関わる問題
の3つになります。
お金に関しては
・介護保険制度
・家族での分担
・預貯金の取り崩し
・etc
人に関しては
・施設の利用
・家族での分担
・etc
情報に関しては
・役所やヘルパーに相談
・本やネットでの情報収集
・経験者から話しを聞く
・介護のやり方を習う
・etc
このようにして、お金、人、情報に関する不足を補って、介護をしやすいように環境を整えていくことが大事です。
5、介護について定期的に相談をする
自分以外に家族がいる場合、家族で相談をしてちゃんと情報を共有することが大事です。
メインで介護をする人だけが知っていて、他の家族が知らないとどうしても介護者だけに負担がかかってしまいます。また、他の家族も介護する人の気持ちに共感できなくなります。
なので、介護について家族がちゃんと話し合う機会を定期的に持つことが大事です。
これは、介護する親と同居していてもしていなくてもです。
介護をされる親と関係がある人すべてで、話し合うのが理想です。
また、この時に、介護される人の財産つまりお金についても話し合っておくといいです。
これは、あとあと財産分与などにも関わってきます。
もし、このような話し合いに参加しない家族がいたら、お金についても関われないようにするといいでしょう。
このように釘をさしておけば、家族は皆、相談に応じてくれるでしょう。
また、距離が離れている場合であっても今ならインターネットを使って、話し合うことも可能です。
臨機応変に対応していきましょう。
まとめ
認知症の介護の注意点をまとめるとこちらのようになります。
1、認知症を受け入れる
2、認知症の人を尊重する
3、ひとりで介護を抱え込まない
4、介護をしやすいように環境を整える
5、介護について定期的に相談をする
今、急速に高齢化が進んでいる日本。認知症患者もだんだん増えています。
誰もがいつ認知症になるかわかりませんし、ましては家族が認知症となり世話をしなくてはならない自体が誰の身にも起こりえます。
親が認知症になってしまうことは、悲しいつらいことですが、なんとか親が天寿を全うして、幸せな人生を歩めるようにしたいものです。
ですが、子供がそれによって不幸な人生を歩むのはダメです。
親にとっては子供が幸せになることが望みだからです。
ですので、介護される親も介護をする子供も共にできるだけ幸せになれるように、対応をしていく必要があります。
簡単ではないかもしれませんが、決して不可能ではありません。
上記、5つのポイントを抑えながら希望を持って進んでいきましょう。