必要なお金

家族が認知症になった時、最初はショックを受けるかもしれません。

でも、それが落ち着くと次に心配になることは治療や介護、そしてそれに伴うお金のことです。

認知症になると当然、治療をして進行を遅らせたり、介護のために準備をするなどいろいろなことが必要になっています。そして、これらは、すべてお金が必要なことが多いです。

実際にはどのようなことが必要となり費用はどれぐらいかかるのでしょうか?

1、認知症の治療費

認知症になると必ず必要になるのが治療費です。

治療費の内訳ですが、大きくはこちらです。

(1)検査費用
(2)診察費用
(3)薬の費用
(4)病院までの交通費

(1)の検査はCTやMRIなどで脳の画像を撮ったり、血液検査や尿検査をすることで内臓器官の状態も検査します。検査は、認知症の進行度をチェックするために定期的に行われます。費用は、保険適用で、数千円~数万円程度です(負担割合によって異なる)。

(2)の診察費用は、定期的に行われます。費用はまちまちで、保険適用です。

(3)の薬の費用は薬によって違いますが、1日1錠数百円程度なので、月に数千円です。

(4)の病院までの交通費は、距離や使う交通手段により異なります。

2、自宅の改修費用

必須ではないですが、自宅の改修が必要なこともあります。

例えば、玄関や廊下、お風呂、階段などに手すりを付けたり、床をすべりにくくしたり、部屋から部屋への段差をなくしたり、外階段にスロープを付けたり、ガスレンジをオール電化にするなど。

なるべく認知症の人が転んだり、危険を冒さないようにすることが必要です。

費用については、どこまで改修するかによりますが、数十万円~数百円程度はかかります。

3、自宅介護の介護費用

認知症になると必要になるのが介護です。認知症の進行度合いによりどれぐらいの介護が必要になるかは、異なります。

自宅での介護費用の内訳は、

・訪問看護
・訪問介護
・デイケア
・ショートステイ
・介護グッズ(オムツ、トイレ、着替え、車椅子、介護ベッドなど)
・食事代

公的介護の費用は要介護度や実際に利用するサービスにより異なりますが、自己負担額は数万円程度はかかると見ておくといいでしょう。

また介護グッズですが、オムツ代として数万円程度かかります。他は、一度買えばそれほどかかりませんが、着替えは定期的に替える必要があります。

食事を家族が作れば、費用負担はそれほどではないですが、業者などに依頼するとなると費用が結構かかってしまいます。

合計すると月に8~10万円ぐらいです。また、介護グッズは最初に数万円~数十万円かかります。

4、預ける場合の介護費用

老人ホームなどに預けて介護をしてもらう場合の費用ですが、ピンキリです。裕福な高齢者向けだとビックリするほど高いところもあります。

ただ、一般的にはおよそ月に15~20万円ぐらいかかります。

ホームなどに預けることの利点は、家で介護をするより家族への負担が楽になることです。肉体的負担もありませんし、精神的なストレスも改善されます。

ただし、一方で費用負担が家で介護するよりもかなり高額になったり、認知症患者さんの精神的な満足度は落ちてしまう可能性があります。

5、その他の費用

その他にも費用がかかる場合があります。

例えば、見守りサービスの利用。別居していて親が認知症だけど軽い場合などに使うことができます。

また、車椅子でも乗れる車を購入するとか、認知症の介護をするために介護について学ぶために本を買ったり、講座を受講して学ぶとか、認知症患者さんに対してだけでなく、介護をする人が利用するためにお金がかかることもあります。

まとめ

認知症になると必要になる費用をまとめるとこちらです。

1、認知症の治療費
2、自宅の改修費用
3、自宅介護の介護費用
4、預ける場合の介護費用
5、その他の費用

お金はあればあるほど、より快適な介護が可能になります。

しかし、現実的には使えるお金には限りがあるはずなので、家庭の都合や家族それぞれの考え方に応じて、お金の使い方を決めていく必要があります。

どちらにしろ、介護される側、介護する側の双方にとって一番よい選択をするのが理想です。