医者から
「あなたは、認知症です」
このように言われたらどう感じるでしょうか。
大きなショックを受けて、生きることが怖くなり、早く死んでしまいたいと思うかもしれません。
これからどうなっていくのか、もし家族に暴力を振るったり迷惑をかけたら…。
今回は認知症になってどう生きていけばいいかを考えたいと思います。
どのような生き方をしたいのか?
まず、大事なことは、「認知症になった本人がどのような生き方をしたいのか」ということを明確にすることです。
認知症と診断されたからといって自分らしく生きることはできます。
ですが、最初からあきらめてしまうと、気持ちが落ちこんでしまい生きること自体が苦痛になります。
でも自分が本当に望んでいる生き方がわかると、それを実現するために何をすればいいかを考えることができるようになり、生きる希望が沸いてきます。
認知症になっても、一人ぼっちではない
認知症になってしまうと、まるで自分が悲劇の主人公のように思えて、一人で不幸を背負ったかのように感じるかもしれません。
しかし、客観的に見ても認知症の人は増え続けているのですから、認知症の人は決して一人ぼっちではないんです。
でも、認知症になり外に出なくなり一人ぼっちでいたり、家族とだけしか会話をしなくなると、孤独感がつのってしまいます。
だからこそ、大事なのは、
「認知症であっても人とのつながりを持ち続けること」
です。
認知症になった時に、家族や医療関係者、介護関係者などの支えはとても大事になります。
しかし、それ以上に必要なのが、普段と変わらない生活をするための人間関係です。普通に生活することが当たり前にできると、心が安定するんです。
そして、同じ認知症患者同士のつながりも必要です。なぜなら、認知症患者の気持ちが一番わかるのが、同じ病気である認知症患者だからです。
認知症の介護者はどうすべきか?
認知症患者は、孤独や将来への不安を抱えてしまいがちですが、その認知症患者を支える家族も同じです。
もし、夫が認知症になったら経済的不安、介護への不安などいろいろな心の葛藤を感じてしまうでしょう。
だからこそ、認知症の介護者自身も介護者を助けてくれる人とのつながりや同じ介護者同士のつながりが持つことが大事になります。
人とのつながりには、以下のようなメリットがあります。
・孤独感の解消
・不安感の軽減
・役立つ情報の蓄積
認知症の介護者が安心感を感じられると、それが認知症患者にも伝わり、よい影響を与えます。
また、認知症に関する情報がたくさん得られるために、その情報を介護に活かすこともできます。
認知症は人ごとではない時代に
認知症患者、そして介護する人が増えていっていますが、その人達と社会の他の人々は無関係ではありません。
いずれは誰もが歳を取るし、自分の家族が認知症になるかもしれません。また、近所の人や友人や知人など、身近な人が認知症もしくは、認知症になった人を介護する立場になる可能性は十分にあります。
そんな時、周りの人は自分のできる範囲でサポートをするという意識を持つことが大事ですし、持たざるを得ない時代が来ようとしています。
だとしたら、元気なうちから認知症にならないような生活を心がけるようにすることが必要です。
まとめ
認知症になってからどう生きればいいのか、まとめるとこちら。
・自分と家族の生き方を考え、その生き方に基づいて生きる
・周りの人との絆を大切にして、つながり続ける
・認知症の進行を遅くするために効果があることを実行する
・誰もが認知症患者やその家族をサポートする意識を持つ
認知症になってからの生き方は人それぞれだと思いますが、漫然として生きるのではなく、何らかの目的や目標、役割などがあると、それは生きがいとなります。
そして、そのためにも人とのつながり、認知症に関する情報の収集などは必要です。
どんな状態になっても、自分らしい生き方を貫けるような社会。そういう社会を目指したいですね。