認知症は、脳が正常に機能しなくなるために生じる症状です。

今、高齢者といわれる65歳以上の15%ほどが発症しています。

平成に27年現在、高齢者人口は3384万人なので507万人います。

ただ、認知症に至らなくても、脳の機能が衰えてしまっている軽度認知症の人は、高齢者の13%、440万人ぐらいいるといわれています。

かなりの数です。

今後さらに、高齢者が増えていくわけですからこのままどんどん認知機能が衰えていく人が増えていくと、社会としての機能が果たせなくなってしまう可能性もあります。

そうなったら、認知症でない人にもかなりの負担がかかります。ですから、今若いといっても人ごとではありません。

さて、この認知症は脳の機能が損なわれるために、いろいろな症状が出てきます。

なぜなら、脳は、人の中枢でありすべての制御をしている要(かなめ)だからです。

1、今がいつかわからなくなる

「今、いつですか?」

認知症になると、このような質問をしてもよくわからなくなります。

まあ、認知症でなくても「今日は何月何日?」と言われてもわからなくなることは、あるかと思います。

年月日と曜日のうち、すくなくとも年と月、曜日ぐらいはわかるはずです。

もし、年や月がわからなくなってしまったなら、認知症が疑われます。

2、自分がどこにいるかわからなくなる

「ここはどこですか?」

認知症になると、場所がわからなくなります。

今自分がいるところがわからないのです。

また、方向音痴になってしまい迷子になりやすくなります。

もし、自宅に帰ることができなかったり、よく知っているはずの道がわからなくなってしまったなら、認知症になっている可能性があります。

3、言葉を使う能力が落ちる

読み書きや話す時に使う言葉をうまく使えなくなります。

例えば、

・話している言葉の中に「あれ、それ」などが多くなる
・文字が書けなくなってしまう
・相手の話している言葉が理解できない
・目の前にあるものの名前がわからなくなる
・etc

4、日常の動作ができなくなる

体力的には問題がないのに、

・靴下やズボンなどがはけなくなる
・テレビやエアコンのリモコンを使えない
・歯をみがくことができない
・一人でお風呂に入れない
・etc

などの症状が出てきます。

5、人のことがわからない

知っているはずの人がわからなくなります。

もし、一緒に住んでいる家族が誰なのかわからなくなってしまったなら、かなり認知機能が衰えてしまっています。

また、誰かがわかっても大人になっているのに、子供と認識してしまうこともあります。

さらに進むと家族の名前や自分が誰かさえもわからなくなったりします。

6、同じことを繰り返してたり、物事を忘れてしまう

新しいことが覚えられないので、何度も同じことを聞いたりします。自分がやったことをすぐに忘れてしったり、覚えているはずのことを忘れてできなくなります。

例えば、

・ガスでお湯を沸かしたのに火を消し忘れしまう
・お金をしまった場所を忘れてしまう
・ご飯を食べたのにまだ食べてないと思ってしまう
・はさみの使い方がわからなくなる
・旅行したことを忘れる
・結婚したことや子供がいることを忘れる
・etc

7、判断や認識することができなくなる

認知症になると、物事を判断したり、認識する能力が衰えていきます。また、考えるスピードが遅くなったり、複雑なことができなくなったりします。

例えば、

・果物が何かを認識できなくなるのでリンゴが果物だとわからない
・洗濯機の中にリモコンを入れてしまう
・お金を払わずに、店のものを勝手に持って行ってしまう
・冬なのに夏服を着てしまう
・お風呂に入らない
・計画的に物事を進められない
・etc

8、家の中や外を歩き回る(徘徊行為)

認知症になると、家の中や外を歩き回ることがあります。

本人は、自分のうちを探している場合や何か目的があって歩き回っています。

例えば、

・家にいるのに、家でないと思ってしまい家に帰ろうとしている
・会社に勤めていると思って、会社に行こうとしている
・買い物をしようとして、店に行こうとしている
・etc

9、妄想や錯覚

認知症になると、真実ではないことを真実と思ってしまうことがあります。

例えば、

・お金を盗まれてしまった
・ご飯を食べさせてもらっていない
・家から追い出された
・他人が自分の家に住んでいる
・夫が浮気をしている
・etc

10、感情が抑えられない

認知症になると、自分の感情をコントロールできなくなることがあります。

例えば、

・怒りのために暴力行為をしたりや暴言をはく
・不安になり、泣いてしまう
・etc

11、排泄や排泄物に関するトラブル

排泄トラブルとは、「おしっこやうんちなどに関するトラブル」のことです。

例えば、

・失禁してしまう
・放尿してしまう
・便をいじったり、投げたりする
・etc

12、睡眠のトラブル

脳内の体内時計が狂ってしまい睡眠のトラブルが起きます。

例えば

・夜に眠らずに起きている
・昼は常にウトウトしている。
・睡眠が浅い
・etc

13、食事に関するトラブル

認知症になると、食べることにもいろいろなトラブルが生じます。

・お腹がすかなくなり食べない
・食べ物と認識できなくなり食べない
・食べ物でないものを食べようとする
・etc

14、元気がなくなり、興味や関心がなくなる

認知症になると、元気がなくなってくることがあります。

また、趣味、スポーツ、世の中への興味や関心がだんだんとなくなってきます。

そして、ボーッとしている時間が増えてきます。

15、身体にトラブルが生じる

認知症は、脳に問題が生じる病気です。そのため、身体をコントロールする部分にもトラブルが起きます。

例えば、

・筋肉がかたくなってしまう
・手足が震える
・手をうまく動かせない
・歩くのが小刻みになる
・動作がゆったりになる
・顔の表情がなくなる
・転びやすくなる
・etc

まとめ

以上をまとめると、こちら。

1、今がいつかわからなくなる
2、自分がどこにいるかわからなくなる
3、言葉を使う能力が落ちる
4、日常の動作ができなくなる
5、人のことがわからない
6、同じことを繰り返してたり、物事を忘れてしまう
7、判断や認識することができなくなる
8、家の中や外を歩き回る(徘徊行為)
9、妄想や錯覚
10、感情が抑えられない
11、排泄や排泄物に関するトラブル
12、睡眠のトラブル
13、食事に関するトラブル
14、元気がなくなり、興味や関心がなくなる
15、身体にトラブルが生じる

認知症になると様々な症状があらわれてきます。

これらすべての症状がいっぺんにあらわれることはないですが、少しずつ増えてきます。

このような症状があらわれたらまずは、なるべく早く検査をしてどれぐらい認知機能が衰えているかを客観的にチェックすることがおすすめです。

そして、意識的に認知症の進行を遅らせることに全力を尽くすようにしましょう。