物忘れをしてしまうことってありますよね。
・約束の時間に行くのを忘れてしまう
・昔見た映画のタイトルを忘れてしまう
・昨日食べた夕食の献立を忘れてしまう
・クレジットカードのパスワードを忘れてしまう
・etc
でも、物忘れがひどくなってしまうと生活にも支障が出てしまいます。
そして、「物忘れがされに進み認知症になってしまったらどうしよう」。
このように思うかもしれません。
確かに、物忘れがひどくなると認知症になる可能性もないとは言い切れません。ですが、必ず物忘れが認知症になるとも言えません。
今回は、物忘れと認知症の違い、そして物忘れを改善する方法についてお伝えします。
物忘れと認知症の違いとは?
物忘れも認知症も記憶力が衰えるという点では同じです。
しかし、物忘れの場合は記憶がなくなることでの生活への支障はあまり大きくはありません。一方で認知症になると生活することがかなり困難になります。
物忘れと認知症の違い | 物忘れ | 認知症 |
---|---|---|
原因 | 老化 | 老化、病気、その他 |
記憶 | 一部を忘れる | すべてを忘れる |
自覚 | 自覚症状がある | 自覚症状がない |
症状 | 徐々に進行する | 進行する |
次に、物忘れを改善する方法について具体的にどうすればいいかを見ていきます。
1、健康によい食べ物を積極的に摂る
健康によい食べ物といってもいろいろあります。
基本的には、栄養バランスがとれていて、安全であるものならなんでもOKです。
この時に大事なことは、自分の身体の状態に合わせて積極的に食べる物を変えていくことです。
例えば、骨が老化しつつあるというような人は、カルシウムやビタミンDを含む食品を積極的に食べるようにすると、効果的です。
また、物忘れの自覚があるのなら、抗酸化作用がある食品(野菜、アボガド、納豆、アーモンド、ベリー、カカオ、etc)を摂るようにします。
自分にとって弱い部分(衰えてきた部分)を改善するような食品を摂ることで、身体の機能を改善させることができ、物忘れの改善につながります。
2、読み書きそろばんで脳を鍛える
昔から、読み書きそろばんと言われました。これは、
・文章を読む
・文章を書く
・計算をする
です。
学生の頃は、誰もが少なからず文章を読んだり、書いたり、計算をしていたと思います。しかし、大人になるとあまりやらなくなっているのではないでしょうか。
逆に言えば、これらを積極的に行うことで、頭が鍛えられるので物忘れには効果的です。
特に文章を書くことなど手を使うことは少なくなりました。文字を書くことは意識的に手を使うようになるので特におすすめです。
3、脳のイメージ力を鍛える
目をつぶってリンゴをイメージを思い浮かべて見てください。ちゃんとリンゴが思い浮かんだでしょうか?
いざやってみると、難しいかもしれません。
私達は、リンゴのイメージをすでに脳内に記憶しています。しかし、それを脳から取り出して、イメージして見るということは、なかなかしません。
これを意識的にすることで、脳のイメージ力がアップします。もし、すぐにイメージできないようなら、実際にイメージしたい物を見てから目をつぶりイメージをしてみるとイメージしやすくなります。
繰り返し行えば、脳の記憶を取り出す機能が改善し、物忘れ予防にもなります。
4、新しいことをやってみる
歳を取ってくるにつれて、昔から慣れ親しんだことだけをするようになりがちです。ですので、毎日の経験には変化が乏しくなり脳への刺激が少なくなります。
なので、意識して新しいことを始めれば、脳が活性化をして脳の働きが改善し、物忘れを少なくすることにつながります。
新しいことはどんなことでもいいです。
例えば、毎日の通勤の駅までの道順を変えてみたり、家の近くで行ったことがないお店に立ち寄ってみたり、近所で話したことがない人に挨拶をしてみたり、自分にとって初経験と思われることをやってみるのです。
人によっては、やりたくないと思うかもしれませんが、やりたくないことをあえてやってみると、いい経験となり新しい発見があるはずです。
5、運動習慣を身につける
身体を動かすと脳の働きがよくなります。つまり、身体と脳には密接な関係があるのです。
ですが、たまに運動をしただけだと効果は少ないので、長く続けられる運動を選ぶことがおすすめです。
おすすめは、定番のウォーキングです。手軽でいつでもできるし、道具も必要ありません。
また、水泳は全身運動なので健康にもよいしリフレッシュができますし、ヨガなどなら自宅でできるし、ストレス解消にもいいです。
何を選ぶにしろ、習慣化すれば脳の活性化が促進されて、物忘れには効果があります。
6、泣いたり笑ったりする
大人になると子供の時よりも、泣いたり笑ったり感情を発散させる機会は減ります。なぜなら、そのような経験が減るためです。
ですが、泣いたり笑ったりすることは、脳が刺激されることで生じますから、脳の活性化につながります。
例えば、、感動する映画や演劇を観たり、ボランティア活動をしたり、美術館で芸術作品を観たり、オリンピックの日本人の活躍を観戦したり、お笑い番組を見たり、自分が泣いたり笑ったりして感動できるものであれば、なんでも構いません。
大事なのは、こういう機会を意識的に作り出すことです。
7、面倒なこと、できないことをあえてやってみる
面倒なことやうまくできないことっていろいろありますよね。面倒なことはやりたくないと思うかもしれませんが、面倒なことをやることが頭のトレーニングになります。
例えば、パソコンとかスマホが苦手ならやってみるとか、家計簿が付けられない人は付けてみるとか、字が下手だったらうまくなるように練習するとか、料理が下手なら習ってみるとか。
面倒なことやできないことをやろうとすると、頭をフル回転させることになります。これが脳への刺激となるため、脳の働きの改善に効果的です。
8、瞑想をする
瞑想とは、禅や仏教などで行われる一種のリラックス法です。
通常、脳が活発に働いていると前頭前野が海馬をとてもよく利用します。海馬は必要な記憶などを取捨選択する機能を司ります。
ただ、海馬を使い過ぎると疲れてしまい小さくなってしまうんです。
この海馬を休ませるために有効なのが、瞑想です。
瞑想をすることで、前頭前野が休息をするので、海馬が使われなくなり休むことができます。これにより、海馬が健康な状態を維持できます。
9、適度な睡眠をする
人は睡眠することで、脳の記憶の整理をしたり、脳を休息させます。
脳を使うことは脳の働きを活性化させますが、使い過ぎることで脳がオーバーワークをしてしまうと、逆効果です。
脳は適度に使うことで、よい健康状態を維持することができるからです。
ですので、脳を十分に使ったら適度に眠って脳を休ませることも必要です。
睡眠時間は、決まった時間があるわけではないですが、一般的には6~9時間ぐらいですが子供の頃の方が長く眠れ、歳をとるにつれて睡眠時間は、短くなります。
10、物忘れ度をチェックをする
自分がどのぐらい物忘れが進行しているのか。これを知ることで物忘れ度がわかります。客観的に自分の脳の状態を知ることで、どうすればよいかを具体的に考えることができます。
つまり、問題点を明らかにすることで、対策が立てやすくなるのです。
物忘れ度をチェックするためには、一般的な記憶テストをしたり、物忘れ外来で行われるテストをやってみるといいでしょう。
まとめ
物忘れを改善するための方法はこちらです。
1、健康によい食べ物を積極的に摂る
2、読み書きそろばんで脳を鍛える
3、脳のイメージ力を鍛える
4、新しいことをやってみる
5、運動習慣を身につける
6、泣いたり笑ったりする
7、面倒なこと、できないことをあえてやってみる
8、瞑想をする
9、適度な睡眠をする
10、物忘れ度をチェックをする
これらは、認知症を予防するための方法と重なるところもあります。認知症予防を意識するのは、中年以降だと思いますが物忘れは20代からでも起きます。だから、物忘れの予防は、若くてもやっておくといいでしょう。