介護問題。
これは、高齢化社会を迎えている日本が抱える大問題です。
少子高齢化が進み、介護する人が介護される人を介護できない。
このような状態が起きつつあります。
では、介護を減らすためにはどのようなことをすればいいのでしょうか?
介護が必要となった原因とは?
そもそも介護は、どうして必要となるのでしょうか?
介護や支援が必要となった主な原因としては、脳卒中等の「脳血管疾患」が最も多く約18.5%を占めています。「脳血管疾患」の割合は要介護度が高いほど多くなる傾向にあります。
次いで多いのが「認知症」、「高齢による衰弱」、「骨折・転倒」、「関節疾患(リウマチ等)」で、「関節疾患(リウマチ等)」は要支援の原因として最も多くなっています。
介護や支援が必要となった主な原因は?
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/nursing/3.html
これを見るとわかるように介護になる原因は、
1位 脳血管疾患
2位 認知症
3位 高齢による衰弱
4位 骨折転倒
5位 関節疾患
6位 心疾患
7位 パーキンソン病
8位 糖尿病
9位 呼吸器疾患
10位 ガン
これを見ると、日頃の生活習慣病を改善することで予防することができるものがたくさんあります。
食生活を改善して、適度に運動をして体力を維持し、定期的に健康をチェックして病気の早期発見、早期治療に心がけることで、介護が必要となるリスクをかなり減らすことができます。
中でも、脳血管疾患を予防することで、介護リスクがかなり減ります。
脳血管疾患を防ぐには?
脳血管疾患とは、脳出血、脳梗塞、脳卒中など脳の血管が詰まったり破裂することで生じる脳疾患のことです。
これらの原因は、主に
・高血圧
・脂質異常
・不整脈
・動脈硬化
などです。
これは、生活習慣病を改善することで予防できます。
具体的には、肥満にならないように食べ過ぎを控えたり、運動をして血液の流れを改善したり、塩分を控えて血圧が高くならないようにすることが、大事になります。
骨折転倒を防ぐには?
歳をとってくると、どうしても骨はもろくなってきます。
特に気をつけたいのは、「骨粗しょう症」です。
「骨粗しょう症」になると、転倒なので骨が折れやすくなります。そして、それが原因で寝たきりとなることも少なくありません。
「骨粗しょう症」の予防のためには、まずは食事です。
骨を作るのは、カルシウムです。普段の食事から牛乳、チーズ、魚などカルシウムを多く含むものを摂るようにします。また、同時に骨の形成を促進させるビタミンKを多く含むほうれん草や小松菜、ブロッコリーなどを多く食べるといいです。
合わせて運動をすることで、骨に負荷がかかり骨密度が増えます。
関節疾患を防ぐには?
歳をとってくると、膝が痛くなったり腰が痛くなることが増えます。これにより歩行が難しくなり、やがて歩けなくなって寝たきりとなり、介護が必要となることがあります。
この関節疾患を防ぐにはどうすればいいのでしょうか。
まず、膝などが痛くなる変形性膝関節症の場合には、筋力をアップすることが、進行を抑えたり、予防につながります。
特に女性は筋力が弱いので、若いうちから筋力を鍛えるようにするといいです。
また、体重が重いと間接にかかる負担が増えます。ですので、なるべく体重が増えないように、食習慣を改善することが大事です。
心疾患を防ぐには?
心疾患とは、心臓に生じる病気のことです。例えば、狭心症、心筋梗塞、心不全、などがあります。
心疾患を防ぐためには、
・タバコを吸わない
・アルコールを控えめにする
・バランスのよい食事を摂る
・減塩して血圧を高くならないようにする
・野菜をたっぷり摂り、血管を若く保つ
・運動をして、血行を改善、メタボにならないようにする
などが、大事になります。
パーキンソン病を防ぐには?
パーキンソン病は、ドーパミンという物質が減ることによって生じる病気です。
*加齢により誰でもドーパミンは減っていきます。
ですから、パーキンソン病を予防するには、ドーパミンという物質が増えるようにすることが大事になります。
ドーパミンを増やすのに有効な方法が、運動です。ウォーキング、水泳、自転車、ダンスなど、どのようなことでもいいので、身体を動かすことでドーパミンが増えます。
また、ドーパミンは快楽ホルモンとも言われ、快楽を感じると増えます。ですので、自分の好きな趣味を楽しんだり、友人と旅行をしたり、楽しいと感じることをするのがおすすめです。
そして、ストレスを感じたらすぐに解消することも有効です。
悲しいことがあってもいつまでも、クヨクヨしていると苦しくなってドーパミンが減ります。ですが、すぐにその悲しいことから立ち直り、楽しいことに意識を向かわせることができれば、ストレスとはなりません。
糖尿病を防ぐには?
糖尿病は、国民病とも言われています。なんと、糖尿病の予備群は1000万人以上もいます。
この糖尿病を防ぐために大事なのは、食事です。
食事の摂り過ぎが肥満を進行させて糖尿病のリスクを高めます。
特に糖尿病の原因に関係するのが、
・レトルト、インスタント、加工食品などの摂り過ぎ
・アルコールの飲み過ぎ
・お菓子や加工された果物(缶詰、ドライフルーツ)などによる砂糖の摂り過ぎ
・アイス、ジュース、炭酸飲料、ジャムなどの摂り過ぎ
・etc
です。
これら糖分を多く含む食品は、なるべく控えるようにしないといけません。
呼吸器疾患を防ぐには?
呼吸器疾患とは、気管、肺、胸膜で生じる疾患のことです。
風邪、インフルエンザ、肺結核、肺炎、呼吸不全、ぜんそく、などの病気があります。
呼吸器疾患を防ぐには
・タバコを吸わない
・運動をする
・姿勢をよくする
・鼻呼吸をする
・身体を冷やさない
・食べ過ぎない
・etc
ガンを防ぐには?
日本対がん協会から、がんを防ぐための新12か条というものが出されています。
国立がん研究センターがん予防・検診研究センターがまとめた「がんを防ぐための新12か条」が、がん研究振興財団から2011年に公開されました。
この新12か条は日本人を対象とした疫学調査や、現時点で妥当な研究方法で明らかとされている証拠を元にまとめられたものです。
1.たばこは吸わない
2.他人のたばこの煙をできるだけ避ける
3.お酒はほどほどに
4.バランスのとれた食生活を
5.塩辛い食品は控えめに
6.野菜や果物は不足にならないように
7.適度に運動
8.適切な体重維持
9.ウイルスや細菌の感染予防と治療
10.定期的ながん検診を
11.身体の異常に気がついたら、すぐに受診を
12.正しいがん情報でがんを知ることから引用元: がんを防ぐための新12か条
上記を見るとわかるように、基本的に生活習慣病の予防と同じことです。
まとめ
介護にならないためにできることは、いろいろあります。
でも、いっぺんにやろうとすると大変です。
自分でできることから少しずつ変えていくといいでしょう。
結局、どのように生きるかによって、介護になるかどうかが決まります。
なので、自分の生活スタイルが将来、介護になりやすいのかどうかをしっかり知り、問題があれば、改善していくことが大事になってきます。